モーダルシフトの歴史(船を中心に)
年 月 事            柄                          
1966 (S 41 )  9
わが国初の自動車排気ガス規制を実施
1967 (S 42 )  8
公害対策基本法公布
1968 (S 43 )  6
大気汚染防止法公布
1969 (S 44 )  5
初の「公害白書」発刊
12
公害被害者の救済に関する特別措置法公布
1970 (S 45 ) 12
公害関係14法成立
1971 (S 46 )  7
環境庁発足
1972 (S 47 )  7
四日市公害訴訟判決。原告勝訴。
1973 (S 48 ) 10
第1次石油ショック
1975 (S 50 )  5
千葉川鉄公害訴訟提訴
1976 (S 51 )  1
海上新幹線構想打ち出す(運輸省)
1978 (S 53 )  4
西淀川公害訴訟提訴
 10
第2次石油ショック
12
トラックの過積載規制(道交法改正)
1979 (S 54 )  6
東京サミット開催(省エネルギーで共同宣言)
10
スポット原油がバーレル43jに高騰
1980 (S 55 )  9
イラン・イラク戦争勃発
1981 (S 56)  
運輸省政策審議会が省エネのためモーダルシフトを答申/モーダルシフトという言葉が初登場
1982 (S 57)  3
川崎公害訴訟提訴(1次)
1984 (S 59 ) 11
運政審に物流部会設置
1986 (S 61) 11
バブル景気始まる
1988 (S 63 )
イラン・イラク戦争停戦
11
千葉川鉄公害訴訟判決、被告企業に損害賠償命令
11
尼崎公害訴訟提訴
12
川崎公害訴訟提訴(4次)
1989 (H )  2
トラック運転士の不足表面化
 
名古屋南部訴訟提訴
 
イラクがクウェートに侵攻
10
海上定期便の会発足/内航ジャーナル社主宰
1990 (H ) 11
トラックの都内乗入れ禁止(水曜日だけ)/東京都/NOx、SOx規制のため
12
物流業の労働力不足問題で答申/運輸政策審議会物流部会/労働力不足対策としてモーダルシフトの推進を提言
12
物流2法施行
1991 (H )  1
中東湾岸戦争勃発
西淀川訴訟(1次)判決、被告企業に損害賠償命令
 4
モーダルシフトの推進を表明/運輸省
1992 (H )  4
運輸省が運輸政策局複合貨物流通課内に「モーダルシフト対策室」設置
 6
第1回地球環境国際会議/リオデジャネイロ地球温暖化などが話し合われる
 8
千葉川鉄訴訟で原告と被告企業の和解設立
12
自動車NOx法施行
1993 (H ) 10
バブル景気終わる
11
「環境基本法」制定/国会/地球全体の環境保全と次世代への責任を明確化
12
自動車NOx法に基づく車種規制スタート
1994 (H )  1
外国のトラックの国内通り抜け禁止/スイス議会/空気汚染と酸性雨防止のため/ヨーロッパでも河川運河の利用によるモーダルシフト機運高まる
 1
川鉄訴訟(1次)判決、被告企業に損害賠償命令
 3
倉敷訴訟判決、被告企業に損害賠償命令
 5
トラックの過積載の取締まりを強化(新道交法施行)
1995 (H )  1
阪神淡路大震災発生/海上モーダルシフトの機運高まる
 3
西淀川訴訟で原告と被告企業が和解
 7
西淀川訴訟(2〜4次)判決、国と阪神道路公団に損害賠償命令
 7
国道43号線公害訴訟で最高裁判決、国側に損害賠償命令
 8
関係5省庁が43号等の道路交通騒音対策策定
1996 (H )  5
東京大気汚染訴訟提訴
 9
ISO(国際標準化機構)14000が発効/企業が炭酸ガス排出量を半分に減らすためのマニュアル実行
12
川崎訴訟で原告と被告企業が和解
1997 (H )  4
第1次物流施策大綱を決定/閣議/雑貨輸送分野での内航海運の促進と河川舟運(しゅううん)の再構築を提言
 8
「CO2削減運輸政策プログラム」を策定/運輸省/内航コンテナ船・RORO船の建造促進と高速化、低燃費を提言
参考・
運輸部門のCO排出量は全体の20%強
 9
2010(平成21)年までにモーダルシフト化率(500km以上の国内海運・鉄道の雑貨輸送の比率)を現行の40%(年間輸送量・6,000万トン)から50%(同8,000万トン)に引き上げる方針決定/政府(地球温暖化問題への国内対策に関する関係審議会合同会議)
12
地球温暖化防止・京都議定書採決/2008〜2012年の日本のCO2削減目標6%減(1990年比)に決定(EU8%減、米国7%減)
12
少子・高齢化進む/65歳以上の人口が14歳以下の人口と同じになる/2025年には4人に1人が65歳以上になる
1998 (H 10)  3
国道43号線公害訴訟(2次)で和解/国と阪神道路公団が1億円支払う/25年間の住民闘争に決着
 4
内航海運の船腹調整を廃止し、暫定措置事業に移行する/運輸省・内航総連合会/RORO船・コンテナ船の建造が容易となる
 4
河川舟運整備事業をスタート/建設省
 
地球温暖化防止大綱決定/政府
 
地球温暖化対策推進大綱決定/政府/内航雑貨輸送を推進してCO2の排出を抑制する
 6
クールコンテナのモーダルシフト実験実施(5年計画)/農水省/10年度は鉄道を、11年度は内航コンテナ船と長距離フェリーを利用
 
西淀川公害訴訟(1〜4次)で原告と国・阪神道路公団が和解/排ガスと健康の因果関係に触れないまま国と阪神道路公団が環境対策を約束/20年ぶりに決着
 8
川崎公害訴訟(2〜4次)で住民側勝訴/排ガスと健康被害との因果関係を初めて認めた上で国と首都高速道路公団に1億4,911万円の支払いを命じる
 
海上モーダルシフト促進の為、総合施策(12項目)決める/運輸省/まず平成11年度の一般会計予算で10億円の要求/総合施策は次の通り
1999 (H 11)  
建設省が川崎南部地域の沿道環境改善のための道路整備対策策定
 3
環境庁が環境税(炭素税)の導入検討のため「自動車環境税制研究会」(座長・佐和隆光京都大学教授)を設置
 3
英国が2000年秋から炭素税徴収(二酸化炭素排出量に基づく税率の適用)を決定
 4
石原慎太郎氏が東京都知事に就任。排ガス問題に前向きに取り組む
 4
運輸省が海上交通局海事産業課内に「海上モーダルシフト対策官」ポストを新設
 4
わが国の有料道路(富士急の南富士エバーグリーンライン)で初めて低公害車(電気自動車、天然ガス自動車、ハイブリット自動車、メタノール自動車)の通行料割引(40%)実施。
 5
運輸政策審議会の総合部会(部会長・杉山武彦一橋大学教授)が自動車の燃費に応じて税額に差を設ける税制の「グリーン化」を運輸大臣に答申。
 5
自動車排ガスによる大気汚染問題が争われていた「川崎公害訴訟」で和解成立/17年ぶり/国と首都高速道路公団が環境対策を確約。
 6
海上運送法の一部改正/長中距離フェリーはじめ国内旅客船の需給調整廃止
 6
環境庁の炭素税導入調査で初めて「賛成」が「反対」を上回わる
 7
環境庁(自動車環境税制研究会)が税のグリーン化(排ガスの量に応じて増減税する制度)で報告書まとめる/平成12年度税制改正でグリーン化の実施を政府に要望
 7
フェリーによる危険物(タンクローリー車)の航送が認められる
 8
東京都が「ディーゼル車NO作戦」/(5つの提案と10のアクション)開始。8月27日から11月末まで。
 9
国連環境計画(UNEP)が報告書の「地球環境概況2000」で地球温暖化防止に悲観論
12
ディーゼル車に排ガス除去装置の装着を義務化/東京都
2000 (H 12)  1
尼崎公害訴訟で国と阪神道路公団が敗訴/神戸地裁が自動車排ガスによる大気汚染と健康被害との因果関係を認める
 5
5/11 近畿運輸局・近畿通産局・近畿地方建設局・兵庫県警察本部が尼崎公害訴訟の敗訴を受けて尼崎地区でディーゼル車の排ガスキャンペーン実施。
 5
5/15 近畿運輸局と神戸海運監理部が「尼崎地区ディーゼル車排ガスクリーンキャンペーン」の一環として、関西の荷主企業に海上輸送の利用促進を要請
 8
環境庁がディーゼル排気の発がん性を指摘/「12年度ディーゼル排気微粒子リスク評価検討委員会」の中間報告で。
 9
東京都の石原慎太郎知事が「わが国で最も厳しいディーゼル車規制を導入したい」と所信表明/議会の定例会で。
10
長距離フェリーの需給調整撤廃(海上運送法改正)
11
名古屋南部大気汚染公害訴訟で国と中部電力など十社が敗訴。
2001 (H 13)  1
省庁再編で環境庁が環境省に昇格。
 4
東京都がディーゼル車の使用規制を開始。
 6
近畿運輸局と神戸海運監理部が大阪〜神戸港間で海上モーダルシフトの実証実験を実施。
 
第2次物流大綱策定/政府
2002 (H 14)  3
環境省の中央環境審議会が世界一厳しいNOx(窒素酸化物)とPM(粒子状物質)の規制値を答申。実施は2005年以降。
 4
埼玉県がディーゼル車の使用規制を開始。
 
新・地球温暖化対策推進大綱/政府/4年ぶりに前の大綱を見直し、内航海運の競争力強化など盛り込む。
 4
モーダルシフトの実証実験に補助金支給/国土交通省
2003 (H 15)  9
トラックに速度抑制装置(時速90q)の装着を義務化/国交省
10
東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県がディーゼル排ガス規制の条例施行
2004 (H 16)  6
海上モーダルシフトの強化を提起/中央環境審議会・環境部会
10
ディーゼル排ガス規制の条例施行/兵庫県
10
東京都のディーゼル排ガスに含まれるSPM(浮遊粒子状物質)が前年比14%減少/東京都が発表
2005 (H 17)  2
京都議定書発効(ロシアが地球温暖化防止条約を批准)
 4
大阪市が海上へのモーダルシフトに補助金支給
 4
省エネ法改正(運輸分野を追加)
 4
物流効率化法成立(10月施行)
2006 (H 18 )
改正省エネルギー法施行
2007 (H 19 )
安部晋三首相がハイリゲンダム・サミットで2050年までに温暖化ガスの半減(現状より)を提唱
10
改正省エネ法が本格施行(特定荷主の省エネ計画提出でモーダルシフトに弾み) 
2009 (H 21 )
民主党政権発足
2010 (H 22 )
内航総連が2,500DW以上の内航フィーダー船の建造を緩和 
2011 (H 23 )
東日本大震災 
モーダルシフト補助金制度開始/国交省 
 8
高速道路の無料化を凍結/国交省 
2012 (H 24 )
 トラック運転手不足が表面化(25年ぶり)
 4
関越自動車道で高速ツアーバスが居眠り事故(死者7人)
10
地球温暖化対策税実施。内航海運は免税 
2013 (H 25 ) 4
国交省が過労運転防止のための報告書(夜間のワンマン運行は@400qA連続運転9時間B連続4夜――とする)
 4
荷主のモーダルシフトに補助金/宮崎県
 4
内航コンテナ集荷に助成金/兵庫県 
 12
最大の内航フィーダーコンテナ船「なとり」(7,400総トン、670TEU積み)竣工/井本商運 
2015 (H 27 )
トラックの運転手のフェリー乗船中の拘束時間撤廃(27年ぶり、厚労省)
12
パリ協定(COP21) 
2016 (H 28 )
軽井沢スキーバス転落事故(学生ら15人死亡) 
政府が温暖化ガス80%(2013年比26%)削減案発表(パリ協定に対応) 
10
国交省が改正物流効率化法を施行。モーダルシフトに弾み 
2017 (H 29 )
ヤマトショック。ヤマト運輸が27年ぶりに5〜8%運賃値上げ表明
 4
有効求人倍率1.48倍(43年ぶりの高水準) 
 10
ヤマト運輸が27年ぶりに運賃値上げ。人手不足のため 
 10
国交省の「海運モーダルシフト推進協議会」発足
2018 (H 30 ) 10
IPCC(国連気候変動政府間討論会)が報告。今世紀半ばまでにCO2排出量を「実質ゼロ」にする必要があると。
 12
トラック運送事業改正。28年ぶりに経済規制が復活  
2019 (R )
東京〜苫小牧に積載量最大のRORO船「天王丸」「海王丸」(1万3,650総d、シャーシ194台、乗用車203台積み)を就航/オーシャントランス 
2020 (R )
新型コロナウイルスの感染拡大
2021 (R )
海事産業基盤強化法公布 
 7
横須賀〜新門司に17年ぶりの長距離フェリー航路/東京九州フェリー 
内航海運暫定措置終了。54年間、続けた船腹調整に幕  
11
COP(国連気候変動会議)26開幕「気温上昇を産業革命前の1.5度以内を追求」(2050年に排出ゼロ)を決議 
制作:内航ジャーナル株式会社